しばらく旅行ネタがないため、少し前に経験したこと。
控訴をするためには手数料(収入印紙)がかかるが、これを納めなければ最終的にどうなるかということ。




地方裁判所の判決に対して控訴する場合、訴えるときよりも高額な基準の手数料がかかるが、時間の制約などが理由でこれを用意できない場合もあると思う。
そういった場合、収入印紙をはらずに控訴状を提出しても受け取ってはくれるようだ。

そのまま収入印紙を貼らずにいた場合、必ず原審裁判所で却下されるものと思っていたが、ちゃんと控訴裁判所に送ってくれる(少なくとも、そういったこともある)ようだ。

控訴裁判所では、
1 窓口などで長い期限付きで補正を促される
2 補正に応じない場合は、補正命令が出される(10日程度)。
3 補正命令に応じない場合には、控訴状の却下命令が出される。

却下命令が地方裁判所で出された場合には、民事訴訟法137条3項で即時抗告ができるので、却下命令が出た時点では事件は確定しない。

これに対して、高等裁判所で却下命令が出た場合には、民事訴訟法377条によって即時抗告はできず、最高裁判所への許可抗告か特別抗告しかできないことになる。
許可抗告や特別抗告ができるとしても、許可抗告や特別抗告には判決の確定を遮断する効果がない(民事訴訟法116条)。
だから、高等裁判所が控訴状の却下命令を出した場合には却下命令は即時確定する。
そして、控訴状の却下命令により、控訴状の提出がなかったことになるので、控訴状の提出がなかったときの原判決の確定時にさかのぼって確定する。


条文を調べたところ、そういうことらしい。
単なる時間稼ぎのために控訴をすることは許されないが、印紙を貼らなくてもそれだけ時間稼ぎをすることができるのだと勉強になった。