秘境駅なのに駅員さんがいる。南海高野線、紀伊神谷駅への訪問記　旧白藤小学校のジャパンコーヒーフェスティバルへ : あいまいだいありー

シルバーウイークに発売された１日１５００円の乗り放題きっぷを入手したので、高野山に行くことにした。
高野山へ往復するだけでもとをとれるのだけれど、せっかくなので普段は絶対降りない駅に降りてみた。

南海高野線沿線、それもだいぶ南の方に１０年くらいすんでいたのに、橋本より南の区間は一切乗ったことがない。
今回はその中の一つ、「紀伊神谷駅」について取り上げる。
紀伊神谷駅は、極楽橋駅の一つ手前。
駅周辺に何もないと噂の駅だ。南海電車全線の中で、乗降客数が一番少ないということだ。
最悪何もなければここでオカリナを吹こう、と考えて訪問することにした。

九度山駅から先の区間は特に、電車がものすごい坂道を登っていく。
鉄道は坂道に弱いが、ここは５０パーミル、つまり１０００ｍ走行するうちに５０ｍ登る程度の坂になっている。

ウィキによれば、鞍馬に行く叡電と同じだそうだ。
大井川鉄道が９０パーミルなので、まだまだだけれど、日本国内でも有数の急勾配だといえるだろう。

上古沢駅。こんな山奥なのに駅員が配置されている。奥の太陽光パネルが景観を害している。
もっと北にある地元駅は駅員がいなくなってしまったが、ここには駅員が配置されているのは安全上の理由か何かだろうか。

駅員さんを眺めていたら気づいた。

紀伊神谷駅でジャパンコーヒーフェスティバルがやっているだと。
それは行かなければ。

紀伊神谷駅に到着。降りる人は我々除いて２人。結構降りている。

ホームは山間にあって、急カーブしている。ホームの極楽橋側はすぐトンネルになっている。
大井川鉄道っぽい。

紀伊神谷駅は駅員さんがいる。意外。

ホーム南側の構内踏切を渡ると駅舎がある。

しかも自動改札機もあり、券売機もある。
屋根はあるけれど、屋内部分はないので強風の日は大変だろう。結構蚊がいた。

紀伊神谷駅の駅前。何にもない。

紀伊神谷駅の駅舎はこういった森の中にある。
ちなみに、紀伊神谷駅を出た所（写真左側）がトイレだ。比較的きれいな外観だった。

ジャパンコーヒーフェスティバルの会場はこちらだそうなので、てくてくと歩いていく。
駅徒歩数秒で登山が始まる。ちゃんと整備されている。

この先にジャパンコーヒーフェスティバルがやっているそうだ。あるのか、本当に。

林を抜けると神谷の集落に出る。
集落の中を進むと・・・あった。
会場は旧・白藤小学校。平成８年に廃校になったようだ。

こんな学校が２０年前までやっていたとは

ふとこの記事を書きながら、河内長野の小規模な小学校「天見小学校」が生きているかどうか見てみたが、まだまだ変わらずやっているようだ。

ジャパンコーヒーフェスティバル。

バランスのよい美味しいコーヒーをいただいた。
３店舗くらいが出店していて、１杯４００円、２杯目から３００円。

自分も豆を挽いてコーヒーを入れているが、サイフォンが欲しくなった。
こんな山の中であるものを活かしてイベントを行うというのはとてもいい試みだと思う。
だいたい月に１回程度やっているそうだ。
高野山に行かなければならないので、さっと帰る。
なお、ここで昼ごはんを食べればよかったと後で後悔することになる。

帰り道。来た道を通っていくが、この道が駅につながっているとは到底思えない。