「事故で謝ってはいけない」は誤解?謝罪の真実と正しい対処法

「事故で謝ってはいけない!」って、よく聞く話ですよね。でも、実際どうなん?事故後に絶対やってはいけないNG発言から、賢く立ち回る方法まで、僕の弁護士視点で語ります。

結論から言います。
人として、相手の体を気遣う「ごめんなさい」はOKです!むしろ推奨!
しかし、「全部僕の責任です」など、賠償責任を認める発言は絶対にNG。しっかり線引きしてください。

配慮の「ごめんなさい」と賠償責任の「線引き」

法的な責任は認めずに、相手への心遣いだけを伝えるのが理想です。

  • 心証を良くする発言:「お怪我はありませんか?」「大変なことになってしまい、申し訳ありません。」 (※事故発生そのものへの配慮に留めましょう)
  • 紛争の悪化回避:謝罪がないと、相手は「不誠実だ!」と感じ、こちらを敵視し始めます。結果、示談交渉が長引いたり、過度な要求をしてきたりしがちです。
  • 人身事故リスク回避の可能性:怪我が軽度の場合、誠意ある対応をすることで、被害者の方が診断書を警察に出さないという対応をしてくれるかもしれません。

見舞金を出しても保険がある場合意味がない

相手が入院した場合など、菓子折り程度のお見舞いは心証改善に繋がります。でも、お金(見舞金)を支払うのは絶対にストップしてください!

お詫びのお金は出しても無駄
あなたが独自に払った見舞金は、最終的に保険会社が支払うべき賠償金から差し引かれます。つまり、自腹を切っても実質的な意味はありません。しかも、保険会社が払わないものはあなたに請求できると思われ、相手の過度な要求につながるリスクもありますよ。

NG発言集!絶対に口にしてはいけない3つのこと

「この一言で過失割合が決まる!」なんてことは、ほぼありません。ただ、このNGワードを言ってしまうと、後で保険会社の示談交渉がめちゃくちゃ面倒なことになることがあります。

  • 「僕(私)が全部悪いです」:責任の全てを認める発言です。「あのとき相手はああ言ってた!」と、相手の要求を吊り上げる口実を与えてしまいますよ。
  • 「保険で全額払わせます」:保険会社が出すのは「適正な賠償額」であって、相手の言い値ではありません。この発言も、「全額払ってくれるって言ったのに!」と、よく揉めているのを見ます。
  • 「いいですよ、気にしないで」:以前、この発言が原因で、まさかの敗訴した経験があります。もちろん、地裁で逆転勝訴しましたが、意外と注意です。

まとめ:

事故後の対応で大切なのは、配慮はし、責任については口にしないことです。お金も動かしてはだめ。賠償は保険会社まかせにしましょう。



この記事を書いた人:曖昧

日頃は、交通事故やマンション管理を趣味とする弁護士。30年以上関西に住み、電車に乗りながら酒を飲み、ぼーっとするのが趣味。