今絶対に乗っておくべき西日本のローカル線

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最近のニュースで、JR西日本の社長が、不採算路線をバス転換することについてまた言及した。米子支社、岡山支社も広島に統合されるとのこと。
いわゆるローカル線は風前の灯。人口減少社会ではやむを得ないところもあるものの、ローカル線は切り捨てられる運命にあるのだろう。

個人的には都市の鉄道は単なる移動手段であり、何ら一切の魅力がなく、都市の鉄道とローカル線が噛み合うことで鉄道の魅力が生まれ、鉄道会社の使命が果たせるものだと思っているが、外野がわーわー言うても仕方ないので、乗って残そうローカル線ということで、私が乗ったことのないものを含めて紹介する。

いわゆる乗り鉄であるかもしれないが、私の基本スタンスとしては、「鉄道は移動手段」。

けれど、どこかに行くときに、移動中が楽しかったら旅行の満足度は増えるし、
行き帰りで別の路線に乗ったら車窓が楽しい上、場合によっては節約にもなりうるので、ローカル線が残っていてもいいんじゃないかな、と思っている。

なお、当記事には無学な私の素人的ぼやきも多分に含まれるので、その点はご容赦いただきたい。





JR木次線(備後落合〜宍道)

木次線はどこを走っている?


のっけからどこやねん!と思う方がいらっしゃるかもしれない。


山陽本線と山陰本線は何となく皆さんご存じだと思うが、山陽本線と山陰本線の間の山間部を走る路線が軒並み存続危ういのだ。木次線はその一つで、広島の山奥から島根県の出雲と松江の間に抜ける路線だ。

どのくらい山奥かというと、この記事を書くまで備後落合が岡山か広島かわからなかったくらい山奥だ。

始発の備後落合駅は、芸備線と木次線が交わるジャクション的な駅である。

この駅の何が素敵かって、到達が難しいことだ。
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備後落合駅への行き方(木次線への乗り継ぎのできるもの) 

岡山駅から備後落合駅への行き方


岡山駅から伯備線で米子方面に乗り、やくもも停車する新見駅で下車。
新見駅から出ている芸備線に乗り、東城より遠くに行く列車に乗る必要がある。
しかし、新見方面から備後落合駅にいく列車自体、一日に二本しかない。
※2022.1時点で、備中神代駅13時12分発と18時38分発の二本のみ。

18時38分発では、木次線への乗り換えは不可。

そのため、備中神代駅13時12分発(新見13時2分発)に乗る必要がある。

岡山駅を11時14分に出る伯備線新見行に乗って、新見で15分の乗り換え。

なお、姫路を6時55分に出る姫新線に乗れば、新見駅に11時50分につくので、姫新線経由での到達も可能。
※大阪発の場合、新大阪〜姫路間を新幹線に乗る必要がある。

広島駅から備後落合駅への行き方


こちらはまだ本数が多い。
広島駅から三次駅は一時間に一本程度、
三次駅から備後落合駅へは一日四本の列車がある。
そのため、広島側から攻めた場合は、夕方の木次線も選択可能。

●昼の木次線に乗る
三次駅を13時1分に出る列車に乗らないといけない。
広島駅を11時5分発の芸備線に乗れば、備後落合駅に14時台に着き、木次線への乗り換えが可能だ。

なお、これも輸送密度の少ない福塩線を使って備後落合駅に行くには、5時45分に福山を出て、塩町で4時間以上待つ必要がある。
福塩線も府中駅から三次駅の間は一日五本しかないので。

●夕方の木次線に乗る
三次駅を14時58分に出る芸備線に乗れば、備後落合駅で一時間の乗り換えで木次線に乗れる。これに乗るには、広島駅を12時に出ればよい。
この場合には、木次線の車窓は期待できない。乗るだけである。

三江線があったらなぁ。


※しかし、輸送密度千人以下って言うけど、一日数本しかない列車をどうして千人以上が利用しようか。需要がないから減るのはもちろんそうだと思うが、提供されないから需要が減り、より不採算になるという面もここまでくると多分にあると思った。
JRとしては、廃止ありきだと思うので、だからこそ、乗って、魅力のある線は話題にして維持しよう!という発想です。

木次線の本数について


察していただけるかと思うが、備後落合駅発の列車は、季節運行の奥出雲おろち号(来年の廃止が確定)を除き、一日にわずか三本。
なお、第二木曜は一日一本になるのでマジで注意。

これに対して、
出雲横田駅から木次駅間は10本、
木次駅から宍道駅は11本(うち一本は松江直通)。
出雲横田駅に県立高校があるからだと思われる。

なので、出雲横田〜備後落合以外の区間では途中下車は現実的と言える。


木次線の見所について

奥出雲おろちループ


ただの道だが、冬に見たときは美しかった。
例の備後落合から出雲横田の区間の、出雲坂根から三井高原の間にあり、車窓左側にある。近くの赤い橋もおすすめ。DSCF1176



JR西日本の最高地点とスイッチバック

三井野原駅は、標高が726mで一番高所にある駅。DSCF1188

そして、隣の出雲坂根駅が三段スイッチバックで有名だ。
列車の方向が二回も変わる。
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要するに、高度が半端ないのだ。
出雲坂根駅には延命水もあったっけ。

亀嵩の駅そば

行ったことはないが、亀嵩駅は駅にある「扇屋そば」に簡易委託していることで有名。そのそばもうまいらしい。事前に注文すれば列車までそば弁当を持ってきて売ってくれる。訪問時、注文しなかったことを今でも後悔している。


奥出雲おろち号

残念ながら、この観光トロッコ列車は来年なくなってしまう。
何度も乗ろうとしたが、
備後落合駅発のこの列車に乗るために備後落合駅にたどり着く交通手段が、宍道駅側からの奥出雲おろち号に乗る以外になく、実質は宍道駅側からの一日一本しか運行されていないため、断念している。

このダイヤって、奥出雲おろち号の利用を拒絶しているようなもの。利用させる気がないのである。

木次線に是非また乗りたいが、2021年末は備後落合〜出雲横田間が運休であり、さらに「代行輸送が行われないことがあります」と不穏な記載があったので、泣く泣く断念した。

木次線のことを書きたくてこの記事を書いた節がある。



芸備線(備中神代〜三次)

すでに紹介したが、備中神代と広島を結ぶ芸備線の三好〜備中神代の区間も乗っておくべき。
最近まで、特に魅力には感じていなかったが、とある動画を見て、廃線跡かと思うような草の繁った線路を走るのを見て、また乗りたいなぁと思った。
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この線に関しては、木次線に乗るためには絶対に乗らないといけないので、木次線への交通手段として乗るという感覚かと思う。


先にも触れた通り、芸備線は岡山側に行くほど列車が少なく、全線乗り通したい人は、

◆岡山側から
13時12分備中神代発(13時2分新見発) 
◆広島側から
11時5分か16時5分広島発
の利用が必要だ。 


備後落合駅はこういう駅。合法的に線路に降りられる。  
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JR山陰本線(益田〜長門市〜仙崎)

山陰本線は、特急も走っており、ぱっと聞いて本数が多いイメージがあると思う。

益田から長門市間

実際は、島根県の西部の益田より西は特急が走っておらず、東萩駅から長門市の間は、青春18切符の難所として知られている。
9時14分発の次が12時53分発だ。

東萩で電車を待つために足止めされても、あの有名な萩の町の観光が可能。
青春18切符で行ったときには袋一杯の萩焼を買った思い出。
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長門市から仙崎間

長門市駅から仙崎駅は、山陰本線の仙崎支線だ。
仙崎駅からは青海島が近く、遊覧船できれいな岩が見れる。
海が荒れていなければ、の話だが。

仙崎駅は、金子みすゞに関わる何かがあった。
とりあえず金子みすゞについて語ってくれる人が仙崎駅にいたのは覚えている。記念館には行っていない。

東萩や仙崎はそれぞれ半日以上使える場所だと思う。



山陰本線の車窓が良い件

山陰本線の東萩からの区間はバスも走っているのだけれど、ここ、海の近くを走っていて非常に車窓がきれいだ。

大昔の記事に載せたこの写真は、車内から撮ったもの。海からすごく近いことがわかると思う。
飲んだこのお酒は、新山口で買ったものだけれど、別にそんな。うん。
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仙崎駅から歩いて乗りに行った青海島のフェリー。

めっちゃ鳥が飛んでいた。私の記憶はそれだけしかない。DSCF4193


ご興味があれば過去記事に立ち寄ってほしい。




阿佐海岸鉄道


乗ろう、乗ろうと思って今日に至るが、乗ったことがない。

徳島県の南東部のまさに海岸を走る路線。

和歌山から船で徳島に行き、そこから牟岐線に三時間揺られた阿波海南駅から走っている四国徳島の先っぽの路線。ほぼ室戸岬。

本当は高知側の路線と繋がる予定だったようだが、それが必ず、中途半端に切れた路線になっている。

何故乗ったこともないこの路線を押すのかというと、

車と鉄道がごっちゃになったような「DMV」だから。

夜にたまに軽トラックの形したモノが線路の上を走っているのを見ることがあると思う。それに実際に乗れると思うとわくわくする。

この鉄道?の終点は温泉のある道の駅。

昔何度か車で行ったことがあるので、あえて改めて鉄道になってまで行くか、というとなかなか気乗りがしなくて、この年末に旅先候補に挙がったものの、島根に行ってしまった。

是非一度体験してみるべきだ。

室戸岬経由で高知に抜けることも可能だ。

構造物だけになったトンネル(元々山があったけれど山がなくなって構造物だけになった)が有名。


南海高野線(いわゆる汐見橋線)

大阪市。都会のローカル線と言われる南海高野線の汐見橋〜岸里玉出間も乗るべき路線にピックアップした。

南海電車は、大きく本線と高野線があり、
今はいずれも難波駅始発なのだけれど、元々は高野線の始発駅はこの汐見橋駅。

汐見橋の駅。都会の交差点の近くに異質な建物が建っていて、ここだけ異質な空間が広がっている。
汐見橋の駅には、千日前線や阪神なんば線の桜川駅からすぐなので、これまで紹介したローカル線と比べてアクセスは極めて良好だ。
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この路線については、堺に行った帰りに何度も乗っているのでありがたみが薄れているが、元々貯木場のあった木津川駅なんかは、駅前に何もなくて本当に秘境駅である。木津川駅だけでなく、汐見橋駅も十分に秘境駅だと思うが。

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この路線については、いつまで存在しているかわからない。
南海は廃止を検討していないということだけれど、なにわ筋線がこのルートを利用しなくなったことから、この路線を維持していた大きな意味がなくなったのは事実。

最近、この木津川駅が非常によくメディアに取り上げられることもなったので、是非名物として残ってほしい。元南海高野線沿線民としてはそのように思う。

汐見橋線については、このブログで既に取り上げているので、そちらを見てほしい。






その他の路線

小野田線の支線か名鉄築港線のどちらかを取り上げたかったかが、いずれにも乗ったことがなく、絞り切れなかった。

その他、こぼれ落ちた路線を雑に紹介すると、

紀州鉄道(御坊〜西御坊)


JR御坊駅から、御坊市内を走る列車。

西御坊駅の先の一駅は廃線区間となっており、廃線が好きな人にもおすすめ。

区間があまりにも短く、旅情という点ではインパクトに欠けること、不動産会社がネームバリューのために運営しており、赤字であっても維持されて来たことから、「今行くべき」とまでは言えないと思い、外した。

JR指宿枕崎線(指宿から枕崎の区間)


指宿枕崎線の指宿より先は閑散区間。
JR最南端の西大山駅を擁する。

開聞岳がとてもきれいであり、車窓はとても良いし、片道一時間半とそれなりに長時間乗ることができ、乗るべきローカル線ではあるが、「西日本」と書いて九州の南端の路線を紹介するのは気持ち抵抗があり、ここに落とした。


今後もローカル線に乗り続け、おすすめの路線を紹介できるようにしたいと思っている。

未乗の
●長良川鉄道
●名松線
●名鉄築港線

辺りを狙っている。


ローカル線を旅するにあたって感じた問題点


何回か、ローカル線を使った旅行を計画したことがある。
実際に行ったこともそれなりにあるが、多くの計画がとん挫した。
その理由は、「接続が悪いこと」である。
ローカル線と呼ばれるものの多くは、不採算や利用者が少ないことなどを理由に、本数が極めて少ない。
酷い場合(冒頭の木次線のケースがそう。)には、駅にさえたどり着くことができない。
他の交通手段もない、というケースがある。

冒頭に書いたとおり、僕にとっては鉄道は基本的には交通手段である。
※未乗線に乗りたい、という理由で旅の目的地を定めることも多くある。
なので、乗り換えができず、中距離以上の交通手段としての機能を果たしていないと、旅の選択肢から外れてしまう。

ローカル線に少しフォーカスされている今、それって果たしてどうなのかと思ったりする。
そういうものだろうと思うけれどさ。
備中神代から備後落合まで、夕方の木次線に乗り継げる列車がもう1本あってもいいと思う。

沿線の活性化という話もあるけれど、今のままだと旅にはちょっと使いにくいというのが現状。


結論としては、今のうちに木次線に乗っておこう!ということだ。